
ESP-WROOM-02はボード上にアンテナを搭載し、日本国内で使用可能な技術基準適合マーク(技適)を取得したWi-Fiモジュールです。
値段が安価ですが、ESP8266EXという32ビットのCPUを搭載しており、内蔵フラッシュは32メガビット(4MB)と十分な性能を有しています。
工場出荷時にはATモードファームウエアが書き込まれており、UART信号をWi-Fiで簡単に無線化することができます。
指定したSSIDのアクセスポイントに接続してすぐに通信を行えます。もちろん無線LANセキュリティにも対応。WPA/WPA2、WEP/TKIP/AESの暗号化に対応しています。
プロトコルは、TCPとUDPをサポートしています。
従来のUART通信ができれば、簡単なコマンドだけでWi-Fi通信を実現できます。ワンチップマイコンなどで今話題のIoTを実現するには最適のデバイスです。
UART通信の通信速度は115.2kbpsがデフォルトになっています。

ESP-WROOM-02の特徴は、単なるWi-Fiモジュールとしてだけではなく、Arduinoマイコンとしても動作することです。
Arduion IDEを用いてスケッチをダウンロードすれば、プログラムが動作します。もちろん、Wi-Fiモジュールですから、Arduinoのプログラム上でWi-Fi通信をさせるプログラムを作れます。
※その場合工場出荷時に書き込まれているATコマンドモードのFWは上書きされます。
内蔵フラッシュは32メガビットありますので、大きなプログラムでも安心です。
SPI、UART、I2CなどのシリアルI/FをはじめPWMやADC、GPIOなど多彩なインターフェイスが特徴です。
※この使い方は最悪本機の性能を損なう恐れがあるためお客様の責任によりご使用ください。ご自分で開発をしてみたい方は
公式フォーラム から各種ツール、資料をダウンロードすることができます。
※当方ではファームウエアのカスタマイズや、変更、プログラミングの仕方等についてのご質問は受け付けておりません。

20x18mmの小さな本体にアンテナを含め、Wi-Fi通信に必要なすべての機能を搭載しています。他に必要なのは3.3Vの電源のみです。
ロジック電圧レベルは0V-3.3Vなので3.3V系のシステムと直結できます。(5V系システムと接続する場合にはレベル変換が必要です。)
本体にTCP/IPのプロトコルスタックを搭載していますので、そのままTCP/IPのネットワークに接続できます。その他IPv4, TCP,UDP,HTTP,FTP,DHCPのプロトコルを搭載しています。

本モジュールは、周囲のWi-Fiアクセスポイントに接続するステーションモードと、本モジュールがアクセスポイントとなって他のデバイスを接続させるソフトAPモードを搭載しています。これらのモードは単独で動作させることも、両方どうささせることも可能です。DHCPサーバー搭載ですのでソフトAPモードに接続されたデバイスには自動的にIPアドレスが割り振られます。
モードは適宜コマンドで変更可能。環境や接続形態、接続する機器などによって使い分けることができます。本モジュールをインターネットに接続するならばステーションモードを使います。

本モジュールは、サーバーにもクライアントにもすることができます。サーバーに設定した場合には複数のクライアントを本モジュールとコネクションできます。接続された複数のクライアントにはクライアントIDが付与されるので、そのIDを指定することで指定したクライアントにデータを送信できます。
クライアントにした場合にはサーバーとして動作しているモジュール又は、PCと接続できます。PC側のソフトは当方のマニュアルでご紹介しています。
その他、本モジュールがインターネット通信できる環境ならば、プロキシサービスの"stewgate"サービスを利用して簡単にシリアルコマンドだけでTwitterにつぶやきをツイートできます。例えば定期的にセンサーの情報をツイートしたり、様々な応用が可能です。また最新の返信を取得することもできます。方法については当方で配布の日本語補足マニュアルに掲載しています。

本体の設定や各種ネットワークの設定はUART通信で行うことができます。コマンド体系はATコマンド。理解しやすい文字列でのやりとりなのでマイコンからでも簡単制御。
例えば指定したSSIDのAPに接続するなら・・・下記のようにコマンドを送るだけ。セキュリティのかかったAPにもパスワードを指定すれば接続できます。
その他、様々な設定ができますがすべて上記のようなATコマンドです。
ESP-WROOM02はATコマンドによる動作モードの他に、トランスペアレントモードを搭載。トランスペアレントモードを実行するとすべてのデータはコマンドではなく相手機器に送信するデータとして認識され、まるで有線で接続されているかのように、シームレスに送受信ができるようになります。ATコマンドモードとトランスペアレントモードは簡単に切り替えられます。
本モジュールは「ステーションモード」「ソフトAPモード」「ソフトAP+ステーションモード」の3モードを設定して使用できます。

当方のダウンロードサイトからは仮想COMポートソフトウエアがダウンロード可能です。これによりパソコンに仮想COMポートを作ることができ、従来のRS232CのCOMポートにアクセスするのと同様のプログラム、手順でWi-Fiを使って遠隔地のデバイスとシリアル通信が可能です。
ソケット通信のプログラムを作らなくてもシリアル通信ができますので、既存のCOMポートにアクセスして通信を行うソフトウエアはそのまま使用可能です。
Visual Studioで.NET FrameworkのプログラムならばSerialPortクラスが使えて便利です。
ソフトウエアはWindows起動時に自動的に起動するよう設定できるので指定してポートからいつでも通信ができます。
複数の仮想COMポートを作れますので、ネットワークに複数のESP-WROOM02がある場合でもCOMポートを分けて通信させることができます。
また、Wi-Fi通信なのでパソコン以外でもシリアル通信可能なアプリをインストールしてあるiOSやAndroid端末とも通信ができます。

■お買い上げ前のご注意
本製品は、プロユースの製品です。シリアル通信やUARTコマンドの使い方などを理解できる方向けの製品です。またTCP/IPネットワークに関する基本的な知識を必要とします。マニュアルは原則的にESP8266(ESP-WROOM02に使われているIC)のデータシートをごらん頂き、各種コマンド等を理解してお使い頂くことになります。これらのデータシートは英語版になります。当方からは基本的な事項をまとめた日本語マニュアルを配布致しますが、あくまでも補助的なものですのでご注意ください。
■本製品のサポートについて (クリックすると詳細をご覧頂けます。必ずお読みください)
本製品のすべてのサポートは、メーカー開設の公式フォーラムをご利用頂くことになっております。サポートは原則、ユーザーフォーラムに投稿する形式となりその他のユーザーや公式サポーターがサポートします。様々なご質問、現象などについては開発元のサポートフォーラムをご利用頂くことになり、日本でのサポートは致しておりません。
※カジュアリーサポートとは、製品の使い方に関する簡単なご質問についてご案内するサービスです。技術的なサポートではございません。詳しくは上記画像をクリックしご覧ください。