USBHOST-3A-KBDはUSBホスト機能を搭載し,接続した日本語109キーボードの打鍵されたキーデータを非同期式シリアル通信(UART)で出力するボードです.
USBキーボードの打鍵データを取得するには,USBホスト機能やUSB HIDクラスのプログラミングが必要ですが本機を使えば使い慣れたUART信号で簡単に打鍵されていキーデータを取得できます.
キーボードは日本語109キーボードに対応(※1).オプションでUSB接続のバーコードリーダー(BCR-3)を接続することもできます.
※1: 接続できるUSBキーボードは日本語109キーボードのみとなります.USBハブ機能が付いたキーボードや,PCのサスペンド機能や電源ON/OFFスイッチなど特殊な機能の付いたキーボードには対応しておりません.
※市販の109キーボードに対応していますがすべての製品へ対応を保証するものではありません.製品によっては相性問題が発生する場合もあります.
文字キー(数字キー,10キーを含む)を打鍵した場合にはASCIIコードでその文字のコードをUARTで出力します.例えば "A"キーを打鍵すると,61hを出力します.
文字キー以外の特殊キー(TABやESCキーなど)はキーに応じた番号が割り振られており,打鍵されるとその番号を出力します.(番号一覧はマニュアルに記載しております.)
ShiftキーやCtrlキー・Altキー・Windowsキーの4つは修飾キーとして扱われ,他の文字キー又は特殊キーとの同時打鍵で対応するキー値を出力します.
さらに修飾キーは複数の同時打鍵をサポートしており例えば「Alt + Ctrl + DEL」キーなどの同時打鍵も検出できます.
上図は打鍵キーと出力されるデータの一例です.(AltとCtrlは左側の例です)
本機にはShiftモードというモードが搭載されており,ON/OFFはジャンパー設定で切り替えられます.
Shiftモードでは,文字キー打鍵時にShiftキーを同時打鍵するとシフト文字を出力します.例えば Shiftキーと「A」キーを同時打鍵すると大文字"A"のASCIコード41hを出力します.
ShiftモードOFF時は,Shiftキーのキー値82hと,小文字"a"のコード61hを出力します.
文字キー以外では記号に該当するASCIIコードを出力します.例えばShiftキーと「5」キーを同時打鍵すると記号"%"のASCIIコード25hを出力します.
Shiftモードを使うとパソコンでの入力により近い感覚で打鍵データが得られます.切り替えはいつでも可能です.
※Shiftモード実行時は特殊キー及び修飾キーとの同時打鍵で出力されるデータに様々な決まりがあります.ご使用の際にはマニュアルにて動作仕様をご確認ください.
※マニュアルはこちらからご覧頂けます.
インターフェースピンには電源ピン(+5V-GND)と,UART通信の(TX.RXピン,RXピンは使いません)信号線が出ています.2.54mmピッチです.
パソコンと接続してUART信号を仮想COMポートで確認したい場合には当方で販売しているUSB-UART変換パソコン接続ボード(型式:60R800)に直接接続できます.
本体には3つのインジケーターLEDがあります.
キーボードに給電するバスパワーを通知するLED,キーボードを正しく認識したことを通知するLED,キーボードに過電流が流れた時に警告を表示するLEDがあります.
UART通信は,9600bps固定です.電圧レベルは0V-3.3Vですが本機のRXピンは使用しませんので通常10kオームの抵抗でプルダウンを推奨しています.
●109日本語キーボードに対応 |
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- ●UART通信速度は、9600bps固定(0V-3.3Vロジック電圧)
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●文字キーはASCIIコードで打鍵データを出力,修飾キーは同時打鍵にも対応 |
●Shiftモード搭載でよりPC入力に近い感覚での入力も可能 |
●電源は+5V給電,消費電流はキーボード接続時で最大100mA程度 |
●3つのLED表示で状態がわかりやすい |
●別売のバーコードリーダー(BCR-3)接続でバーコード読み込みが可能 |
●パソコン接続ボード(60R800)とそのまま接続可能 |
●サイズ33mm×54mm |
※制限事項※
・109日本語キーボードに対応していますが,USBハブ機能の付いたものや,サスペンド機能やPC電源スイッチ機能の付いたキーボードは誤作動防止のため認識しないようになっています.109キー以上のキーが付いているキーボード使用できません.
・テンキーパッドは接続可能ですが,相性問題が発生するものもあります.
・テンキーのないキー数の少ない日本語キーボードにも対応していますが,USBハブ機能が付いている場合には本機では使用できません.
・市販のUSBキーボードに対応していますが,全ての製品への対応を保証するものではありません.接続して検出LEDが点灯しないキーボードは本製品ではご使用頂けません.
・本機はキーボードのLED表示には対応していません.Num LockやCaps Lock, Scroll LockのLED制御は本機では行っておりません.(キーボード側で制御している場合にはその限りではありません.)
・Shiftモード時は,特殊キー及び修飾キーとの組み合わせによって出力されるデータ内容が変わります.マニュアルに詳しく記載がありますので動作仕様をよくご確認ください.
・修飾キーは左右にありますが,他のキーとの同時打鍵時はどちらか片方のみ打鍵されることを前提としています.例えば左右両方のCtrlキーを打鍵するというような動作は想定されていません.
・本製品の電源電圧は5Vです.UART通信のロジック電圧レベルは0V-3.3Vです.但し本製品にはUART経由でデータを入力することはないため,本製品のRXピンは10kオームの抵抗でプルダウンして頂くことを推奨しています.TXピンには電圧を印加することはないのでUARTの受信側が0V-3.3Vの間に閾値があれば直結できます.(5Vトレラントではありません)
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